GW明け離職防ぐ歯科医師の働き方改革

GW明けは、歯科医院にとって「スタッフ離職」が起こりやすいタイミングのひとつです。

長期休暇で一度仕事から離れることで、「このまま今の職場で働き続けていいのかな」と改めて考えるスタッフも少なくありません。特に近年は、働き方への価値観が大きく変化しており、「給与」だけでは人材定着が難しい時代になっています。

その中で重要なのが、歯科医師自身の働き方改革です。

実は、院長先生や勤務医の働き方は、スタッフの定着率に大きく影響しています。今回は、GW明け離職を防ぐために歯科医院が見直したい「歯科医師の働き方改革」について解説します。

なぜGW明けに離職が増えるのか?

GW後に退職相談が増える背景には、次のような理由があります。

・休暇中に心身がリセットされ、疲労感を客観視できる
・家族や友人と話す中で働き方を比較する
・求人情報を見る時間が増える
・「また忙しい毎日が始まる」と気持ちが落ち込む

特に歯科業界では、人手不足による業務過多や、院長依存型の運営が続いている医院も少なくありません。

「院長が常にピリピリしている」
「急な残業が当たり前」
「有給が取りづらい」

こうした環境は、スタッフにとって大きなストレスになります。

そして実は、その根本原因が「歯科医師自身の働き方」にあるケースも多いのです。

歯科医師の働き方がスタッフ定着に影響する理由

歯科医院は、院長の考え方や行動が組織全体に強く影響する職場です。

例えば、院長先生が毎日疲弊し、余裕がない状態だと、どうしても次のような状態が起こりやすくなります。

・スタッフとのコミュニケーション不足
・感情的な指示や注意
・教育時間が確保できない
・急な診療追加
・休憩時間の短縮

一方で、働き方を見直している歯科医院では、

・スタッフとの対話時間がある
・診療スケジュールに余裕がある
・業務分担が明確
・有給取得がしやすい
・新人教育が計画的

という特徴があります。

つまり、歯科医師自身が「無理をしすぎない働き方」を実践することが、結果としてスタッフの安心感や定着率につながるのです。

GW明け離職を防ぐために見直したいポイント

①「長時間労働が当たり前」をやめる

歯科業界では、「患者さんのために頑張る」が美徳になりやすい傾向があります。

もちろん患者さんを大切にすることは重要です。しかし、無理な予約管理や過剰診療スケジュールは、最終的にスタッフ疲弊につながります。

・昼休みが削られる
・毎日残業がある
・診療終了後に長時間ミーティング

こうした状態が続くと、スタッフは「ここで長く働けない」と感じてしまいます。

まずは、

・予約枠の見直し
・急患対応ルールの整備
・残業前提の運営改善

から始めることが重要です。

②「院長が全部抱える」を卒業する

真面目な院長先生ほど、「自分がやったほうが早い」と考えがちです。

しかし、その状態は組織成長を止めてしまいます。

・スタッフが育たない
・指示待ち文化になる
・院長不在時に医院が回らない

結果として、院長の負担が増え続けます。

最近では、歯科衛生士や受付、TC(トリートメントコーディネーター)との役割分担を明確にし、チーム医療を強化する医院が増えています。

「任せる仕組み」を作ることも、働き方改革の大切な一歩です。

③ スタッフとの「対話」を増やす

離職が多い医院ほど、「相談しづらい空気」があります。

特にGW明けは、スタッフ側も悩みを抱えやすい時期です。

そのため、

・最近困っていることはある?
・勤務で無理していない?
・今後チャレンジしたいことは?

など、短時間でも定期的に話す機会を作ることが重要です。

ここで大切なのは、「指導」より「傾聴」です。

話を聞いてもらえるだけで、スタッフの安心感は大きく変わります。

これからの歯科医院は「働きやすさ」が採用力になる

現在の歯科業界では、求人倍率が高い状態が続いています。

つまり、「選ばれる医院」にならなければ、人材確保が難しい時代です。

その中で求職者が重視しているのは、

・人間関係
・残業
・休日日数
・教育体制
・院長の人柄

など、「働きやすさ」に関する項目です。

特に若い世代ほど、「無理して働くこと」より、「長く安心して働ける環境」を重視する傾向があります。

だからこそ、歯科医師自身が働き方を見直すことは、単なる労務改善ではなく、「採用戦略」でもあるのです。

まとめ

GW明けの離職は、スタッフ個人の問題だけではありません。

医院全体の働き方や、組織の空気感が大きく関係しています。

そして、その中心にいるのが歯科医師です。

・長時間労働を見直す
・業務を抱え込みすぎない
・スタッフとの対話を増やす

こうした小さな改善の積み重ねが、「辞めにくい医院」ではなく、「長く働きたい医院」につながっていきます。

人材不足時代だからこそ、歯科医師自身の働き方改革が、医院経営の重要テーマになっています。

「最近スタッフが疲れている気がする」
「離職が続いている」
「採用しても定着しない」

そんなお悩みがある先生は、一度医院の働き方を見直してみるタイミングかもしれません。

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記事監修者:池田直史
D’s Agency代表 https://dsagencynet.jp/
株式会社increw  代表取締役 https://increw.jp/

歯科業界特化型エージェント(就職サポート)として、15年のキャリア。
歯科衛生士学校、デンタルショーで歯科衛生士のキャリアについての講演実績あり。
FEEDNOTE、月刊歯科衛生士への寄稿歴あり
累計1000名以上の求職者相談、2000件以上の歯科医院の採用相談を受ける。

「歯科業界に正しい就活リテラシーを」という想いから、ディーズエージェンシーを設立。
現在、転職就職サポートの活動とともに歯科医院の現役事務長としても活動。
歯科医院のことも外側からも中側からも支える。

歯科開業医向けセミナーニッチの会主催(現在累計30回開催、のべ800名が受講)

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